2013年05月10日

必然的偶然

偶然なんですが 単なる偶然とは思えない出来事がありました

去る5月6日 G.Wの最終日に またもや?出勤を余儀なくされた職人さん達。
文句も言わずに全員 休日を返上してくれましたので イシモクの社長が一人 事務所で見積等の
業務をこなしていたところ 樹の森の電話が鳴り・・・・「ハイ イシモクです・・gawk

『木楽』を見たい・・という 関西から来伊のお客様でした。 
本当は休日で誰も居なかったハズの日 偶然出勤していたイシモクの社長。ならば私も
つきあい出勤?でもしようか・・・・と出かける準備をしていました。

連絡を受けて急ぎ出勤し 遠路はるばるご来社下さったお客様に 直接『木楽』をご紹介。
いろんな偶然が重なった事で 思いがけず出会えたお客様、普段はメールや電話などで 直接
お客様にお会いする事は少ないのでちょっとテンションup
 

すると さらにテンションが上がる出来事が!shine

お客様が その日の出来事を ご自身のフェイスブックで紹介されてたのですsurprise

ご了解頂いて掲載させて頂きます



こだわり

ゴールデンウィークの最終日、諫早、佐世保の合唱指導に続いて、
プライベートで伊万里、唐津に立ち寄った。
ご存知のように伊万里は伊万里焼に代表される歴史ある陶芸の街である。
食器や焼きものの好きな方にはこたえられない魅力的な場所である。
私も例に洩れず陶器店を見て回ったのだが、今回は茶碗を探しにいったのではなく、目的は他にあった。


改修中の自宅の離れ(これについては別の機会に述べるつもりである)に取り付けるための、
陶器でできた「スイッチカバー」を探すのが目的であった。
何とマニアックなことに時間を費やしているのか、と言わないでいただきたい。
本来「こだわる」とはこういう事だと思っている。


スイッチカバーとは、電気のスイッチやコンセントの差し込み口についている、
どこでも見かけるような薄いクリーム色のもののことである。
大部分はプラスチック製であるが、稀に陶製のものがあって、独特の存在感を放っている事を知っていた。
ウェブで見るだけではその感触が掴めず、どうしても現物を確かめたかった。
この陶製のスイッチカバーを製造している伊万里市内の数軒の店を訪ねて、実際に品物を見た。


しかし残念なことに、派手な絵付けがしてあったり、
余りにも高価で、コストパフォーマンスがどうにも合わなかったりと、
思いを満たすものは見つからなかったのだ。
遠路はるばる訪ね来て、焼きものの里、伊万里で見つけたことも思い出に残る
との思いも満たされずに失望しながら、それでも何とか他にも扱う所がないかと
「スイッチカバー 伊万里市」と検索をかけ続けた。


すると「樹の森」という興味深いサイトに行き当たったのである。
それは木の持つ味わいを大切にしながら、「スイッチカバー」のみを製作する、
伊万里市にある会社のサイトであった。
写真で見る限り、製品は初めに考えていた陶製のものより、はるかにスマートで洗練されたものであった。
まさに思い描いていた通りのイメージに、私は小躍りする思いで早速電話をかけた。


休日で休業だったにもかかわらず、たまたまお店にいらっしゃったご主人が快く対応してくださった。
ご主人が主に木材を素材にした建具の製作に携わられ、
奥様がスイッチカバーを主とした小物の製作、販売をされているとのことであった。
当然のことながら、訪れた店舗には木がふんだんに用いられていて、
応対してくださったご夫婦ともに暖かくゆったりとした雰囲気と香りを醸し出していた。

家具を始めとして、子供の玩具、今では少なくなった電車の車両など、
「木製」が持つノスタルジーは皆を懐かしい世界へ誘う。
そして本来木材が用いられていない部分に木材を見出すと、
その存在が極めて新鮮で、心地良い温かみや豊かさを感じることがある。
科学の発展によって生み出されたものに対する逆行とも言えるこの発想が
「そんなに急がなくても」と言うメッセージを発するかのようである。

「festina lente」
まさに日常的に目にしながら、手に触れているスイッチに、日常忘れがちな大切なメッセージを
思い出させてくれるものに出会うことが出来て、本当に嬉しかった。 
ウェブで購入したのではなく、実際に足を運んで出会った喜びが何にも増して大きかったのだ。
今回「スイッチカバー探訪、伊万里の旅」は、大きな収穫を得て帰ることが出来たのである



ついでに読ませて頂いたお客様のフェイスブック 読みごたえあり! 素晴らしい! ! 
これはもう フェイスブックの域から脱していると思います! ! !


『木楽』の取り付け方を実演し お客様のハートを射止めましたhappy01
必然的偶然


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Posted by 樹の精 at 15:49│Comments(6)木楽なお客様
この記事へのコメント
こういうことがあると嬉しいですね。
まさに偶然的な必然、必然的な偶然です。
会社での日頃の取り組みが、偶然のようなこの必然を生んだのだと思います。
ただただ、いいものをつくりたいという思いが、空気の波動で伝わったんでしょうね。
Posted by 山ちゃん山ちゃん at 2013年05月12日 08:28
山ちゃん先生

有難うございます!
たまに 福岡県などからわざわざ見に来られる事はありますが、
関西からお仕事を兼ねて・・とお聞きし 
貴重なお時間をさいて頂いた事に感激してました。

職人冥利につきる出来事で こんなお言葉を頂戴すると 
10年は燃えて頑張れますね(^^)v

作り手のこだわりを理解して下さる方がいるから 
技術や文化の発展があるのだと今回もしみじみ感じました
Posted by 樹の精樹の精 at 2013年05月13日 09:07
その通り!!同感!!
Posted by 山ちゃん山ちゃん at 2013年05月14日 08:44
山ちゃん先生も 文化・技術の伝承 発展の応援者ですね!(^^ゞ
Posted by 樹の精樹の精 at 2013年05月14日 09:23
樹の森御中
石井さま

先日来お世話になっています。ようやくリフォームが落ち着いてまいりました。偶然出会ったスイッチプレート、素晴らしい立ち位置を得て輝いています。木の材質や木目持つ質感が周囲と調和し、何より触れるたびに柔らかな感触が伝わり、本当に満足しています。
今回スイッチそのものもチョコレート色に発注したので、相乗効果がありました。
普通の住居とは違う場所での用途でしたが、見事にその場所を得たという印象です。
良きものとの出会い、本当に感謝しております。
写真を別送しておきます。
本山秀毅 拝
Posted by 本山秀毅 at 2013年05月25日 20:07
本山様

お写真拝見しました。
美術館かと思ってしまいました。

思いがけず偶然が重なってご縁を頂いたのですが、
私達のこだわりを本山様に認められ、まるで叙勲に相当する喜びです(#^.^#)
主人の開発意欲がますます高まって、元気に取り組んでおります
こちらこそ 本当に有難うございました。
Posted by 樹の精樹の精 at 2013年05月27日 11:23
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